私は実家を離れて一人暮らしをしているので、実家に帰ると心が温かくなるが、別れるときは寂しくなる。
そして、一人暮らしをする神戸の街では、基本的に一人で行動しているため、寂しいと感じるときもある。
寂しく空いた隙間を埋めるように、最近は図書館で小説を借りてきて読んでいる。
図書館をぶらぶらとあてもなく回っていると、必ず何か読んでみたい本が見つかる。本当に図書館は楽しい。
最近借りてきたのは唯川恵さんの『とける、とろける』。
思いがけず恋愛官能小説で面食らったけど、文学的で美しい表現に小説家ってすごいんだなとシンプルに思った。
話は全然変わるけど、どこかで聞いた「恋愛は相手の好きなところを好きになるのではなく、ダメなところを好きになることが必要」という言葉がずっと刺さっている。なかなか難しいことだ。
多分だけど、最初は好きから入るが、そのうち相手のダメな部分も見えてきたときに、受容できるかどうかが、続く/続かないの分かれ道なのだろう。
恋愛は我慢が多い。精神性が高くないと続かない。
だからこそ恋愛はすべきだと思う。などと、この本を読んで恋愛という概念を思い出したかのように考えた。
ともあれ、小説は寂しい気持ちを紛らせるのにちょうどいい。